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人が亡くなり仏になると言う過程の中に、三途の川を渡り、逮夜ごとに閻魔が閻魔帳をもとに喚問をなすと言われており、この喚問を無事通過する様に周囲の人が、お経を唱え手助けをするのが逮夜の行事と言われている。無事通過し仏となったことを忌明けとし、日の数え方は死亡日を含めて数え、7日目の前日に初七日の逮夜法要を行い、7回目の逮夜を四十九日とされている。仏事に花を供え、御華束を供え、御精霊膳、お迎え団子(おちつき団子)等々あるが、主に仏への「食」を主としたものであり、これら全て植物性食物であることからも、菓子を使われて来たのも不思議ではない。又(菓子)砂糖等甘味類は稀少価値があり、多くの人の嗜好品とするもので、仏への心くばりはもちろん、お参りされる方への御供養としてはこの上ない良き「食」であったと思われると共に、食しながら亡き人の思いを偲ぶものであった。良い例が「山菓子」として今日にも残っている。 |
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年忌法要は、人間の年令でいうと一周忌だけが満で、あとは死亡した年も入れて、いわゆる数えで勘定する。一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌、二十七回忌、三十三回忌、五十回忌、百回忌まであり、以後は五十年ごとに行い、一般の家庭では二十七回忌ぐらいで終わることが多いようである。施主は、まずお寺に連絡を取り、何月何日の何時に何某の何回忌の法要を営みたいと頼み、およその人数をいっておく。招待状には、「○回忌法要の案内」と最初に書き、後に日時、場所、服装は略式でお願いします。というように書き、電話かはがきで出欠を確める。年忌法要は必ずしも命日にするとは限らず、日曜日、土曜日の方が集まり易いという事情もある。但しその場合は命日の後にしてはいけない。法要には、僧侶への御礼を「御経料」「御布施」と書いた不祝儀袋で渡す。金額が判らない時は、お寺へ直接尋ねてもよい。法要が終われば供養のために食事をしてもらい、記念のお菓子、海苔、お茶などの土産を用意する。法要に招かれた時は必ず御供物を持っていくがお金でもかまわない。その金額は香典の五割程度が常識とされている。金包みは不祝儀袋に入れ、表書きは仏式では「御仏前」「御香料」「御香典」、神式では「御躊料」「御神前」「御供物料」、キリスト教なら「御花料」「弥撒料」などとする。水引をかける正式のものなら白一色、黄白、青白にする。但し、五十回忌以降はお祝い事に転じ、水引等も紅白にする。使用される菓子には、故人をしのぶ意にも通じることから、形の上では「香の図」や「如意」の形を作ることが多い。仏事の場合は色もしっとりとして、白とか紫、黄で銘も「法の花」とか「面影」とか「袖の香」とかがある。 |
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<黄・白又は藁麦薯蕷 引菓子 他> |
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写真は、京菓子協同組合青年部穏歩前進より掲載。
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